2011年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
東芝が半導体事業の統合に向け、富士通に再び秋波を送っている。08年に当時の東芝・西田厚聡社長と富士通・野副州旦社長が大筋で合意したが、「野副氏が解任され、ご破算になった」(関係筋)経緯がある。野副氏は現在、損害賠償の支払いと職場復帰を求め、現経営陣を訴えているが、東芝側は「野副氏の和解・復帰シナリオ」(幹部)も視野に入れ、統合交渉を持ちかける準備をしている。野副氏は社長時に「事業の整理整頓」を掲げ、選択と集中を加速させた。デジタル家電向けのシステムLSI(大規模集積回路)事業を本体から分離し、東芝から出資を仰ぐ方向で調整を進めていた。ところが、野副氏は09年に「反社会的勢力」との付き合いを理由に社長の座を追われ、野副プランは全て立ち消えに。当時、「野副氏の解任を一番悔しがったのは西田氏」(投資銀行筋)であり、東芝はその後、半導体事業の再編から ………
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