国連の非難決議にそっぽ、アウン・サン・スー・チーを解放しても、民主化など論外というのが現実。
2011年1月号 GLOBAL
ノーベル平和賞受賞者でミャンマーの民主化指導者アウン・サン・スー・チーが11月13日、約7年半ぶりに解放され、同国が変化へ動き出すのではないかという新たな希望の光が差した。しかしそれに先立つ11月7日、軍事政権下で20年ぶりに実施された総選挙は、軍政の権力基盤を強化しただけで、体制変化など軍政は考えるそぶりも見せていない。11月13日夕、65歳のスー・チーは自宅前に集まった数千人の支持者の前に姿を見せた。このときの支持者らの熱狂ぶりや、彼女が率いる国民民主連盟(NLD)の本部とか、NLDが運営するエイズ患者のホスピスとかに集まった群衆の模様は、スー・チー人気やその精神的権威が衰えていないことを示した。ただ、それを実のある収穫に結び付けられるか否かは不透明だ。一般市民の支持はあっても、彼女自身や政党が崇高な信念を掲げているがゆえに、実質的には孤立しているとの評 ………
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