2011年2月号 連載 [メディアの急所]
関西テレビが2007年、「発掘! あるある大辞典」の納豆効用データ捏造事件で失った信頼を取り戻し、関西民放界の雄として復活してきた。事件発覚後、社長が辞任、民放連除名処分など苦境が続いたが、日本のメディアには珍しく全520回の「あるある」について逐一、捏造の有無を確認するなど徹底的に検証。視聴者の声を番組制作プロダクションに伝え、「関西テレビ活性化委員会(現オンブズ・カンテレ委員会)」へ報告。「番組で失った信頼は、番組で取り返す」との心意気から、科学番組のあり方を検証する番組「S-コンセプト」も随時放送している。再発防止の進捗状況をまとめた報告書は3カ月ごとに、また視聴者向けの取り組みを報告するCSRリポートは半期ごとに、ホームページ上に開示中だ。こうした地道な努力が実り、業績はリーマン・ショック後の08年度こそ初の赤字に転落したものの、翌09年度には ………
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