2011年2月号 連載 [IT万華鏡]
ネット業界の初夢は目覚めの悪いものだった。2010年の業界を席巻した共同購入クーポンサイトの最大手グルーポン・ジャパンに、お節料理の購入者から苦情が殺到し、岡崎トミ子消費者行政担当相が「実際にそうであれば景品表示法違反」と発言する騒動となったのだ。昨年11月末、グルーポンは2万1千円相当の「謹製おせち」を半額で約500セット販売した。だが、届いた商品が見本と品数も見た目もあまりに異なるとのクレームが続出。極めて杜撰な運営実態が露呈した。製造・販売元である外食文化研究所の水口憲治代表は辞任を表明。グルーポンは購入者に全額の返金とお詫び商品を送ることで事態の収拾を図ったものの、共同購入クーポンに対する不信は一気に広がった。問題の核心は「出来ないものを無理に行った」と釈明する外食文化研究所の間抜けさよりも、急成長する市場でシェアを伸ばそうと躍起のグルー ………
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