来年度税制改正に失望 キヤノン研究拠点は米欧へ

2011年2月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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キヤノンが米国に最先端の医療研究機関を設立する方向で調整に入った。11年度の税制改正で、法人税の実効税率5%引き下げの見返りに、研究開発減税など企業向け優遇税制が縮減されたのに嫌気がさし、米国で候補地の選定に乗り出した。菅首相が目論む法人減税を通じた国内投資・雇用創出のシナリオは早くも危うくなってきた。キヤノンの御手洗冨士夫会長は経済のグローバル化を受け、「R&D(研究・開発)は、これまでの日本一極から日米欧3極で展開する」と強調。その上で、米国に基礎研究から最先端の応用研究までを担う医療機関を設立する構想を披露し、「疾病の予防、早期発見の医療技術や医薬品の開発」に取り組むと語った。将来的には欧米に研究開発部門を束ねる持ち株会社を設立する考えで、雇用面でも「優秀な人材を現地でも選抜する」と、グローバル採用を志向する。税制改正では、法人実効税率 ………

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