2011年3月号 BUSINESS
トヨタ自動車が本拠地、愛知県三河地区に抱える古い工場の閉鎖・縮小を迫られている。トヨタグループの生産能力は世界全体で1千万台。うち国内は今年1月に稼働した生産子会社、セントラル自動車宮城工場を含めて400万台だが、2010年の生産実績は328万台にすぎない。11年は計画こそ310万台だが、実需は300万台程度と見られ、生産能力の余剰は100万台に膨らむ。今後も国内人口の減少で国内需要は縮小が必至。稼働率の低い三河の工場集約は不可避だ。豊田章男社長は昨春来の円高局面でも「国内のものづくりと雇用を守るため、国内300万台生産を死守する」と安易な海外移転を避け、国内の雇用維持に努める意向を示してきたが、ここにきてトーンが変わった。年頭の社内訓示で「生産拠点の移転はしたくないが、どうしても利益が出ないとなれば、現実のものとして考えざるを得ない」と語ったのだ。利益が低空飛 ………
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