日本郵便の巻き返しにしてやられた佐川急便

2011年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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佐川急便といえば「仕事はキツいが給料がいい」という独特の社風で知られるが、最近は給与水準が下がり、戦闘力が落ちているという。年末、それを象徴するような出来事が起こった。歳暮商戦で、佐川急便の支店が荷物を処理しきれず、顧客が宿敵のヤマト運輸に荷物を持ち込むケースが続出したというのだ。10年10~12月期のヤマトホールディングスの宅急便取り扱い伸び率は、前年同期比3.1%のプラスに転じた。その原動力の一つが、「佐川の敵失」と囁かれており、もとを正せば、佐川より高い給与でアルバイトを掻き集めた日本郵便のおかげとの見方が専らだ。日本郵便の「ゆうパック」はペリカン便との統合直後の昨年7月、全国で26万個もの遅配という大失態を引き起こした。お中元商戦の真っ最中にありえないミスをした日本郵便に愛想を尽かし、多くの大口顧客がヤマト運輸などに逃げ出した。そこで日本郵 ………

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