2011年5月号 BUSINESS
読売新聞は3月末、「中興の祖」正力松太郎の出身地、富山県高岡市の印刷工場を閉鎖した。全国紙で地方印刷の先鞭をつけた日本経済新聞も、弘前工場(青森県弘前市)について監査役から撤退を促されている。深刻化する部数減から全国紙の自社地方印刷は終焉、「負け組」の産経、毎日両紙だけでなく、「勝ち組」のANY(朝日、日経、読売)すら「全国紙」の看板が色あせてきた。読売は1千万部という自由世界最大の部数維持のため、採算を度外視して地方工場を抱え込んできたが、いよいよ「大正力」の生誕地の工場といえども支え切れなくなった。先月末で100%子会社の北陸オール印刷(高岡市)の工場を閉鎖。4月からは地元紙の北日本新聞に富山・石川両県向けの全部数の印刷を委託した。北日本は富山市にある自社工場「創造の森 越中座」の輪転機の空き時間を活用して読売を刷り、稼働率向上を図る。北日本 ………
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