何が起きているのか、時ならぬ円急騰。金・銀・原油の異変は、日本にとって海外の命綱が切れる前触れ。
2011年6月号 COVER STORY [震災に円高の二重苦]
福島第一原発事故が発生して以来、政治やメディアの関心は国内にばかり向かっている。1986年のチェルノブイリ事故以来の危機なのだから、やむを得ないことかもしれない。だが、その間にも世界経済は新たなリスクを孕みだしている。日本がゴールデンウイークだった5月上旬に、世界の金融・商品・為替市場に激震が走った。日本では円相場が再び1ドル=80円を突破したことばかりが大騒ぎされているが、事態はもっと複合的だ。主要市場の出来事を整理してみよう。▼銀バブルの崩壊 銀相場は一週間で3割近く暴落した。直近まで最高値を更新していた金相場も、大幅な調整局面に入った。▼原油相場の逆噴射 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI先物相場で原油が一時、1バレル=100ドルを割った。福島原発事故以来、原油需給が逼迫すると言われていたはずなのに。▼ユーロ高のブレーキ 欧州中央銀 ………
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