大震災で1千万部割れ必至だが、押し紙批判を浴びていた内山社長が失脚、新聞協会長も1期で終わり。
2011年6月号 BUSINESS
ナベツネ、こと渡邉恒雄・読売新聞グループ本社会長兼主筆(84)がついに老いた。同年同月生まれで66年間の盟友だった氏家斉一郎・日本テレビ会長を3月28日、多臓器不全で失い、「唯一最高の友を失い、途方に暮れている。全身の力が抜けていく思いだ」という悲痛なコメントを自らの新聞に載せた。以来、ほとんど悄然として、内山斉・グループ本社社長(76)の失脚が確定し、後継問題がざわめき始めた。本誌は昨年10月号で、内山が渡邉の不興を買って遠ざけられたとのスクープ(「読売『ナベツネ後継』に異変」)を報じた。だが、「ナベツネの草履取り」の内山はめげることなく、帝王の怒りが解けるのを待った。昨年末には日本新聞協会会長の続投を前提として、副協会長として支えてもらう地方紙トップを接待、「ナベツネの逆鱗に触れないか」と周囲をハラハラさせた。案の定、その危惧はあたった。
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