2011年7月号 DEEP [ディープ・インサイド]
金融庁は7月から「大型農協」に対する金融検査に乗り出す。JAグループに対する同庁の検査対象は現在、農林中央金庫と各都道府県の信用農業協同組合連合会(信連)にとどまっているが、これを農協レベルにまで拡大するわけだ。農林水産省やJAグループは、金融庁の権益拡大に警戒感を強めている。東日本大震災ではJAグループも甚大な被害を受け、被災した農協や漁協の破綻を未然に防ぐには信用金庫・信用組合と同様の資本注入が必要となる。そこで農水省は農水産業協同組合貯金保険機構(貯保機構)に目を付け、積み上げられた保険料を被災した農協・漁協の資本支援に活用するスキームを固めた。だが、財務省と金融庁の協力を仰がない限り、必要な法改正を実現できない。貯保機構の理事長ポストこそ農水省OBの指定席だが、資本金は政府・日銀と農林中金などJA陣営との折半拠出であり、農水省と財務省、金 ………
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