サルコジが首切った「原発アンヌ」

アレバといえば、福島原発汚染水処理で協力する仏原子力大手。その辣腕CEO更迭劇の裏。

2011年8月号 BUSINESS

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福島第一原発事故が起きた3月の末、フランスのニコラ・サルコジ大統領とともに日本に飛んできた辣腕女性経営者「アトミック・アンヌ」を覚えているだろうか。そのサルコジ大統領が断を下した結果、彼女は6月末をもって退任させられたのである。彼女とはフランスの原子力大手アレバを約10年間率いてきた51歳のアンヌ・ローベルジョン最高経営責任者(CEO)。後任には国際マーケティングとプロジェクトを担当していた最高執行責任者(COO)リュック・ウルセル(51)が昇格した。何が起きたのか。フランス産業界の宝石「アレバ」という巨大企業の頂点に立ち、アレバの名を内外で広く知らしめ、米フォーチュン誌の「世界で最も影響力のある女性」にも名を連ねた仏産業界きっての女性経営者が、なぜ更迭されたのか。

総合原発企業に仕立てたが

実はローベルジョンが2期目の任期満了をもって退任するとの観測は、昨年前半から広まって ………

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