ありえない「モンゴル核処分場」

東芝社長の書簡は、「詰まったトイレ」の日本の原発に一筋の光明と見えたが、現実は甘くない。

2011年8月号 GLOBAL

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7月1日、共同通信が「モンゴルに国際的核処分場建設を 東芝が米高官に書簡」という見出しをつけた記事を配信、要旨が東京新聞をはじめ地方紙などに掲載された。一見、タイムリーな報道に見える。東京電力福島第一原発の炉心溶融で、日本の原発は先行きの見通しが立たなくなったうえ、使用済み核燃料を処理する核燃料サイクルもますます遠のく恐れが強まった。だが、全国に貯蔵され、今後も増えていく使用済み核燃料はどうなるのか。再処理施設は稼働せず、最終処理場も見つからないという「詰まった核のトイレ」の打開策として、モンゴルに処分場ができるなら、日本にも一筋の光明が差すのだが――。共同通信の記事によると、米原子力大手ウェスチングハウス(WH)社を傘下に置く東芝の佐々木則夫社長が、ダニエル・パネマン米エネルギー省副長官に5月12日付で書簡を送り、使用済み核燃料などの国際的な ………

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