ザワヒリに中国サイバーテロ技能

スパイ衛星が傍受したアル・カイダ新指導者への祝電。済南の解放軍サイバー拠点から発信か。

2011年8月号 GLOBAL

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6月19日、米国家安全保障局(NSA)のスパイ衛星が、成層圏外から中国の通信網を傍受して、大きな“獲物”を拾いあげた。傍受データは自動的にダウンロードされ、首都ワシントン近郊メリーランド州の田園地帯にある巨大なNSA本部に届いた。スパコンで暗号を解読すると、アイマン・ムハンメド・アル・ザワヒリの60歳の誕生日を祝う挨拶のメッセージであることが判明した。長く国際テロ組織アル・カイダの副官をつとめ、最高指導者オサマ・ビンラーディンが5月に米軍特殊部隊に殺された後、後継者の座についたとされるエジプト人である。問題は発信元が山東省の省都、済南市の通信網だったこと。NSAはそこに人民解放軍のサイバー戦争専門部隊の司令センターがあると見ており、この成果に米英などの西側インテリジェンス機関は小躍りしたのである。NSA本部ロビーには、世界各国の通信網傍受を任務とするNSAを ………

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