1400億円損失の裏にデリバティブの「飛ばし」もどき。提携先に見抜かれ、食いものにされるとは。
2011年8月号 BUSINESS
前期(2011年3月期)に1400億円を超える損失を計上した三菱UFJモルガン・スタンレー証券が大荒れだ。「東京銀行出身者に市場商品部門を任せていたのが間違いだった。自己勘定のトレーディングは止めて、売買損は出させない管理体制をつくれ」――親会社の三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)からは、管理体制強化と東銀出身幹部排除の指令が下った。背景には数年おきに巨額損失を計上してきた証券部門へのグループ全体の苛立ちがある。証券部門の持ち株会社である三菱UFJ証券ホールディングスの決算でみると、過去10年間の決算のうち、4度も巨額の最終赤字を計上してきている。時には600億円を超える最終黒字を計上した期もあるが、ならしてみれば累積損失は大きく、証券部門はほとんど儲けていない。「お荷物部門」への蔑視と不満が、グループ内には渦巻いているのだ。
三菱UFJ証券では、巨額損失の ………
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