2011年9月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第65回]
小沢一郎はどこにいて、何をしているのだろう。新聞もテレビも小沢一郎の動向をほとんど伝えない。新聞の隅に載る小さな記事は、政治資金にからむ小沢自身の裁判に関する話ぐらいだ。政治面に載るのは「子ども手当での妥協、小沢系反発」というようなもので、定義もあいまいなまま「小沢系」と表記される。小沢一郎は政治家としてまったく行動していないのか。そんなことはあるまい。報道されていないだけなのだと思う。なぜか。取材が難しい、すなわちなかなか当人に会えないという事情もあるだろうが、党員資格を失った小沢をあえて報道しないことで、メディアは社会正義を貫いたと勘違いしているのではないか。*震災直後、テレビで「岩手出身の小沢一郎が政治家生活の最後に被災地の復旧・復興のためにがんばるべきだ」と述べたら、女性の視聴者から「あなたまであんな悪い政治家を持ちあげるのか」 ………
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