2011年10月号 連載
貴誌を愛読している。9月号の「新規原発より安い『天然ガス発電』」は、脱原発が時流になりつつあるなかで、まさに「最深の情報」である。私は、3.11の東日本原発震災に直面して脱原発の一つの内実として〈被災生存権所得〉を提起した(拙著『ベーシックインカムの可能性』ロゴス刊)。震災の被害者に一律に生存権を保障する所得を国家が給付するというアイデアである。近年流行りの「ベーシックインカム」を、私は1999年に〈生存権所得〉として提起した。この方が憲法第25条の生存権との関連性を明示できるからである。先の小著には、新自由主義のエコノミスト原田泰氏の講演も再録されている。生存権を保障する所得を給付する財源はどうするのだ、と直ちに反問が起きるだろう。月に10万円だと約130兆円必要となるが、私は「雇用税」の新設によってその半分を賄うという試算を提案した(『ベーシックイ ………
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