雑誌売上高が6.7%も落ち込んだ原因

2011年10月号 連載 [メディアの急所]

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出版科学研究所がまとめた2011年上期(1~6月)の出版物の販売実績は9242億円で、前年同期より3.8%減少した。このうち雑誌が4818億円で同6.7%減、書籍は4424億円で同0.4%減と、雑誌の落ち込みが目立つ。雑誌の販売部数は9億8千万冊と同9.3%減。14年連続の減少だが、これほどの落ち込みは売上高、販売部数ともに初めて。同研究所は原因を「東日本大震災の影響と若い世代の消費不振」と分析している。大震災で製紙工場が止まった結果、紙不足で発売を中止・延期した雑誌もあったが、主因はやはり出版社が読者の厳しい懐具合や嗜好の変化をつかめていないことだろう。インターネットで読み手の感想を拾うと、「大抵の情報はネットに落ちている。それ以上深く詳しい記事が載っていないと価値はない」と、無料が基本のネット情報との差別化不足を指摘する声。「少年ジャンプ、ヤングマガジン、少年サンデ ………

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