中国報道統制は過渡期 後戻りできぬ言論開放
2011年11月号 GLOBAL [インタビュー]
中国の報道統制が揺らいでいる。7月23日に起きた高速鉄道の追突事故では、多数の現地メディアが政府の対応を批判した。メディアと政府の関係に今、何が起きているのか。鋭く切り込むスクープで「中国で最も危険な女」の異名を取るジャーナリストの胡舒立(フーシユーリー)氏に最新事情を聞いた。
――7月23日の高速鉄道追突事故は過去に例がないほど中国の大衆の怒りを買い、メディアも政府の対応を厳しく批判しました。胡 あの事故は乗客40人が亡くなった悲劇というだけでなく、中国が抱える様々な矛盾を象徴するものでした。中国は過去30年以上にわたって「改革開放」を推進してきましたが、改革の度合いには濃淡があります。ずさんな事故対応で批判を浴びた鉄道省は、中国の政府機関の中で最も改革が遅れた組織でした。同じ公共交通機関でも、航空業界は1990年代に政府と企業が分離され、企業分割 ………
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