デフレと震災禍の日本に、不条理すぎる重い軛。財務省の無理無体な論理を、完膚なきまでに論破する。
2011年12月号 BUSINESS [経済破局へ三段跳び]
選挙区の駅前で辻立ちするしかない政治家が、ひたすら財務省の言うとおりに「いい子ちゃん」を演じて総理の座を射止めたが、フランスのカンヌで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議の檜舞台で、とんだKY(空気が読めない)をさらした。11月3日、ギリシャ危機が世界大恐慌の引き金にならないよう、欧米や新興国の首脳が真剣にどう貢献するかと議論しているのに、わが「経済音痴」総理は「2010年代半ばまでに日本の消費税率を段階的に10%まで引き上げる」と表明し、事実上の国際公約をしたのである。これを手前勝手と言わずして何と言おう。「ギリシャのような財政破綻を引き起こさないよう、日本は自助努力しますから」と誓ったつもりだろうが、世界のどの国も日本の国債がデフォルト(債務不履行)を近く起こすとは思っていないのだ。
にもかかわらず、目の前の首脳たちの議論など頭に入らず( ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。