2012年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
生命保険会社大手がこのほど発表した11年4~9月期業績、12年3月期業績予測をめぐり、金融界に疑念が広がっている。イタリア国債の大量保有や安値でのオリンパス株式売却による損失が出たはずの日本生命保険が昨年度に続いて「利差益を確保」を表明。さらに銀行窓口販売向けの貯蓄性保険の利回りを高く設定しすぎ、利回り引き下げを余儀なくされた明治安田生命保険が、バブル経済以来となる「逆ざや解消」の見通しを表明したためだ。生保の利差益、即ち「利ざや」は予定利率と実際の運用利回りとの差を指す。超低金利が続く中、運用するほど損失が生まれる「逆ざや」状態の生保は少なくない。大手損害保険幹部は「順ざや確保は難しいはずなのに、あの2社だけ、なぜ」と訝る。その答えは、生保の「利ざや」計算の仕方にある。債券・貸付利息や株式の配当を組み入れる半面、株式や債券の評価損と売却損は組 ………
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