次の日銀総裁は「非常時の武藤さん」が当確

2012年2月号 BUSINESS

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来年4月の白川方明日銀総裁の任期満了まで1年余となった。前回の総裁選びでは、元財務事務次官の武藤敏郎副総裁(当時)の昇格を拒むため、民主党は「財金分離」を振りかざした。だが、欧州債務危機が先進国で最悪の財政状態とされる日本に波及する可能性が囁かれる中、今度は財政と金融政策の協調、即ち財金一体が総裁選びの焦点となる。リーマン・ショック以降、米欧各国は政府と中央銀行が一体となり、未曾有の経済危機に対処してきた。財金一体で次期日銀総裁に浮上するのは、現在大和総研理事長を務める武藤氏である。財務省周辺から「非常時を想定するなら武藤さんしかいない」という声が漏れ始めた。財務省が懸念する非常事態とは日本国債の暴落である。日本の公的債務残高は11年度末には1千兆円に達し、国内総生産の2倍超に膨らむ見通し。日本国債は国内保有率が約95%であり、個人金融資産1400 ………

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