「社外取締役」を嫌がる経営者の和

2012年2月号 連載 [監査役 最後の一線 第10回]

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オリンパスや大王製紙など企業経営者による不正事件が相次いで明らかになるなかで、上場企業などに社外取締役の導入を義務付けることを柱とする「会社法改正」が佳境を迎えている。法務大臣の諮問機関である法制審議会が昨年12月7日に「中間試案」を公表、1月31日まで一般から意見を募集している。この時期に会社法改正がヤマ場を迎えたのは偶然でしかない。相次いだ不祥事の再発防止を狙って始まった議論ではないのだ。オリンパス問題が起きなければ、それほど世間の関心を呼ぶこともなく、小ぢんまりした改正でお茶を濁して終わっていただろう。国会で法案を審議する国会議員の多くも興味を抱かなかったはずだ。ところが、オリンパスの巨額損失隠しが国際的にも話題になるに及んで、俄然、政治家も“やる気”を見せている。民主党は昨年11月に、党内に「資本市場・企業統治改革ワーキングチーム」を設置 ………

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