宿願の発送電分離へ議決権で過半が欲しい経産省に「妖怪」東電は政治力で抵抗。
2012年3月号 BUSINESS [崖っぷち東電]
政府vs東京電力。バトルの当面の焦点は、東電のあり方を決める「総合特別事業計画」の中身だ。3月末までに東電と原子力損害賠償支援機構の間で決定するが、支援機構から東電への1兆円増資が鍵を握る。東電は四半期決算の公表期限のわずか1日前、2月13日に支援機構から賠償資金として6894億円の追加支援を受けた。この資金が入らなければ、12月末で399億円の債務超過。経営不安要因は山ほどあるだけに、もし債務超過に陥っていたら、投信など東電社債の保有者が期限前返済を提起していたのは確実だった。5兆円近い社債での調達資金の返済を迫られたら、たちどころに資金繰りが破綻しかねない。今後も、原発の廃炉費用や火力発電シフトに伴う赤字増で1兆円増資は絶対必要な資本だ。
ポイントは、出資を議決権のない優先株とするか、議決権のある普通株とするか。東電の株式時価総額は2月10日段階で3200 ………
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