2012年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
JFEホールディングスとIHIが傘下の造船子会社を10月1日に経営統合することで合意した。両社は08年4月に造船統合で大筋合意していたが、9月の米リーマン・ショックを受けて交渉を中断。このところの歴史的な円高により、輸出採算が急速に悪化しており、尻に火が付いた格好だ。もっとも、韓国や中国勢が建造能力を高めるなか、統合しても建造量で世界7位にとどまり、「厚板購入などでスケール・メリットを享受できず、遅きに失した」と、業界筋は冷ややかだ。造船受注では、1ドル=80円を超える円高で日本勢が苦戦する一方、韓国勢はウォン安を追い風に、中国勢は採算度外視の安値受注で建造契約を積み上げている。その結果、11年の日本の輸出船受注高は218隻と、ピークだった03年の3分の1の水準に激減。「14年には受注残が底をつく」という危機感が両社の背中を押した。JFE子会社のユニバーサル造船は、旧 ………
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