2012年4月号 BUSINESS
経営破綻から2年余り、日本航空はパイロット出身の社長が初めて誕生し、再浮上に向かう。新社長の植木義晴氏(59)が2月に発表した中期経営計画によると2012年度の連結営業利益は1380億円、13年度は1400億円。その営業利益率は11%台と、伝統的な航空会社としては世界随一のレベルとなる。日航は9月の株式再上場に向け、V字回復の道を歩んでいるかに見える。その背後で進んでいるのは、稲盛和夫名誉会長(80)の宗教的ともいえる独自哲学「フィロソフィ」に基づいた「アメーバ経営」の浸透だ。稲盛氏は新経営体制で会長から名誉会長に退いたが、日航関係者によると「日航はますます『稲盛さんのカイシャ』と化していく」という。再建は銀行など債権者による5千億円超の債権放棄、従業員や路線の3分の1カットという大リストラの結果にほかならないのだが、稲盛氏に言わせると、V字回復は「部門別採算制度 ………
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