野田と谷垣の極秘会談の効用は「小沢牽制」以上のものにはならず、「話し合い解散」の道は険しい。
2012年4月号 POLITICS [崩れゆく「一体改革」]
3月初旬。その文書に目を通した副総理の岡田克也はにこりともせずに指示した。「こういうものは作らなくていい。君たちは動かなくていいから」岡田が手にしていたのは社会保障・税一体改革を構成する消費税増税法案などの「3月13日閣議決定」に向けた政府・与党内の作業日程表だった。財務省、厚生労働省などから成る政府の実動部隊が「そろそろ走らないと……」と要路への根回しや与党の了解手続きを進めようと具申したものだったが、岡田の凍結令で動きは止まった。3月13日は12年度予算案に関連しない法案でも、今国会に提出する場合の期限として、首相の野田佳彦のお膝元で内閣の実務を下支えする内閣総務官室が区切った日付だった。なのに野田-岡田ラインは勝負時をズルズルと「3月下旬」へずらした。野田が消費税増税法案の成立に「不退転の決意」で臨む出発点は09年度税制改正法の付則104条。この ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。