「休眠預金」で孤立無援の古川戦略相

2012年5月号 BUSINESS

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これが偏差値エリートの限界か。東大法学部在学中に司法試験に合格、旧大蔵省を経て、まだ46歳ながら衆院当選5回の現役閣僚。人も羨む華麗な経歴の持ち主、古川元久国家戦略担当大臣が大きな壁に突き当たっている。仙谷由人・元官房長官の引きでポストには恵まれているものの、突破力不足から実績を残せず、存在感の低下が止まらないのだ。この状況に本人も焦りを感じないはずはない。今年2月に一発逆転を狙って、日本再生戦略の一環としてベンチャー企業やNPO(非営利組織)支援に「休眠預金」を活用する案をぶち上げた。ところが、周囲の反応はさっぱりだ。休眠預金とは10年以上お金の出し入れがない口座の預金のことで、年間850億円程度発生する。この新手の「埋蔵金」に目を付けた新党日本の田中康夫代表らに焚き付けられ、功を焦る古川氏が飛び付いたのだ。休眠預金は古くて新しい問題でもある。最 ………

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