ワクチン市場で世界首位のGSKと手を組んだ第一三共。出し抜かれた武田薬品やアステラスはどう出るか。
2012年5月号 BUSINESS
第一三共は、英国のグラクソ・スミスクライン(GSK)と折半で合弁会社「ジャパンワクチン」(資本金1億円)を4月に設立すると発表した。同社は昨年、北里研究所と合弁会社を設立、さらに政府資金を獲得し工場建設に乗り出すなどワクチン事業に邁進してきたが、今度はワクチンの世界企業と提携する。ワクチンは世界大手と日本企業の格差が歴然としているが、第一三共はGSKの豊富なワクチン製品、開発パイプラインをバックにワクチン事業の基盤を強固なものとして国内事業に専念することを選択した。大手製薬メーカーのライバル意識は強烈である。業界首位の武田薬品工業が、ワクチン事業のグローバル展開方針を打ち出したのは2月29日だった。そのわずか2日後に第一三共がGSKとの提携を発表。武田の経営陣は出し抜かれた思いだろう。武田にしろ、アステラス製薬にしろ本格的にワクチン事業に取り組むため ………
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