「小さな企業が日本を変える」と経産大臣肝煎りの「未来会議」が発足。全国行脚の選挙対策の思惑も。
2012年5月号 BUSINESS
閉塞感が漂う日本経済を浮上させる救世主を見つけようと、経済産業省は、中小企業の潜在力に期待した新たな会議を発足させた。枝野幸男経産相の肝煎りの会議である。原発政策で大失敗し、産業政策も手詰まりが目立つ経産省は、猛烈な逆風にさらされている。なんとか巻き返したい思惑が強いのだろう。「私は、中小企業の息子です」――。枝野経産相が最近、盛んに使っているフレーズだ。自動車大手、スズキの鈴木修会長兼社長は、インド市場などでスズキが急成長して存在感を高めている今でも、「俺は、中小企業のおやじ」と繰り返す。その鈴木社長の名セリフをもじったもので、大臣はかなり気に入っている様子だ。枝野氏の父親はストロボ会社の社員だったが、枝野氏が中学生の時に会社が倒産し、失業した。その後、流し台とか洗面台を製造する小さな会社をつくり、中高校生時代の枝野氏は仕事をよく手伝っ ………
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