2012年7月号 BUSINESS
「そうした意図は全くありません。そうした誤解がないように、皆さんの報道を宜しくお願いします。それから、人事と政策は全く関係ありません」――。沈着冷静な受け答えで知られる白川方明日銀総裁(1972年東大経)が、記者会見で珍しく動揺を隠せず語気を強めた。5月23日の金融政策決定会合で日銀は市場が催促する追加金融緩和を見送り、東京市場では円高が進んで日経平均株価は下げ足を速めた。しかも、発表された声明では「強力な金融緩和を推進」という昨年来の常套句が消えたから、マーケットでは「緩和スタンスを微調整することで、日銀は永田町の圧力に抵抗するスタンスを示したのか」という疑念が持ち上がった。同日午後、定例の記者会見に臨んだ白川に対し、記者団は①声明の表現を意図的に変更したのか②行内の人事異動が今回の政策スタンスに影響したのか――と追及した。それで飛び出したのが、 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。