JALの巨額法人税免除に憤懣やるかたないANA

2012年7月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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日本航空の2012年3月期連結決算は営業利益が2049億円、純利益が1866億円と、2期連続で過去最高を更新した。10年1月に会社更生法を適用した日航は、稲盛和夫会長の指揮下、V字回復を果たしたといえよう。「前原誠司政調会長(元国土交通相)が手掛けた唯一の成功例」(民主党中堅議員)とされるだけに、民主党政権と日航は、何としても今秋の再上場を成功させたいようだ。その日航をめぐり、政官界の一部で法人税の免除額を問題視する声が上がっている。11年度税制改正では欠損金の繰越期間が従来の7年間から9年間に延長された。さらに、更生法の適用会社は倒産後7年間、欠損金が全額控除される。専門家が制度改正や日航の利益目標から試算したところ、「日航が10年度の倒産から9年間で免除される法人税は総額4千億円に上る可能性がある」。法人税の免除分は剰余金となるため、日航の純資産はどんどん積 ………

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