「八箇峠トンネル」爆発事故に関与した流機エンジニアリング社長に鹿島が肩入れ?
2012年8月号 BUSINESS
行政に食い込んでルール作りを主導し、ニッチながら業界トップ企業を率いる。こういう人物を辣腕社長と呼ぶのだろう。しかし、今回ばかりはやりすぎたようだ。己の力を過信して強引にはめ込んだ歯車が噛み合わず、建設業界は大混乱。薄暗いトンネルの奥に広がる暗い闇が浮かび上がった。トンネル工事の危険は落盤事故だけではない。岩盤の発破直後に発生する後(あと)ガスや掘削作業に伴うコンクリート吹き付けで粉じんを吸い込めば、粉じんが肺胞まで入り込み、呼吸器系が深刻なダメージを受ける「じん肺罹患」につながる。悲惨な健康被害を防止するため、厚生労働省と同省所管の特別民間法人・建設業労働災害防止協会(建災防)が「ずい道等建設工事における換気技術指針」を定め、施工業者はこの指針に従いトンネル工事現場の粉じん対策を行う。あろうことか10年に1回行われるこの指針改訂が「利益 ………
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