社外取締役不要の「言い訳」を笑え

2012年9月号 連載 [監査役 最後の一線 第17回]

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法務省の法制審議会会社法制部会は8月1日、「会社法制の見直しに関する要綱案」をまとめた。昨年末に同部会で選択肢として示されていた「社外取締役1人以上選任の義務付け」は見送られ、その代わりに「社外取締役を置くことが相当でない理由」を開示するよう企業に求めた。さらに、「金融商品取引所の規則において、上場会社は取締役である独立役員を1人以上確保するよう努める旨の規律を設ける必要がある」という附帯決議を出した。日本経団連などが「義務付け」に猛烈に反対している中で、法務省としては精一杯の落としどころだったのだろう。「義務付け」に関しては取引所にゲタを預けたわけである。¥¥¥企業法制に詳しい衆議院議員の塩崎恭久・元官房長官は「義務付け見送りは残念だが、市場の質を守る立場の取引所が、自らのルールで対処するのが欧米流。取引所が覚悟を示すべきだろう」と語る。 ………

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