米国最大の退職年金基金で名を上げた女のファンドが沈没。あがきにあがいて裏人脈の虜に。
2012年9月号 DEEP
AIJ投資顧問が2千億円もの預かり資産を失わせたという疑惑が発覚した今年2月、投資顧問業界では名の知れたファンドがひっそりと幕を閉じた。「ムーンライトキャピタル」(本社・東京都港区)である。ファンドを率いた竹村尚子の経歴は華麗だ。大阪大学経済学部卒の才媛。1989年から92年まで米国最大手の私的年金基金であるTIAA-CREF(全米大学教職員退職年金基金、通称クレフ)で3千億円の日本株の運用を担当。その後、香港の野村証券系ファンドに移り、97年~2001年の5年間のパフォーマンスが、オフショア日本株ファンドで第1位となる。01年には米経済誌「フォーブス」で「世界のファンドマネージャートップ20」の一人に選出された――。「美人の凄腕ファンドマネージャー」として経済マスコミに登場する際も、10年3月に上梓した著書『すぐ動く人は知っている』(サンマーク出版)などの「著者紹介」で ………
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