2012年11月号 連載 [監査役 最後の一線 第19回]
野田佳彦第3次改造内閣が発足した。1年余りの間に4回も組閣した政権は前代未聞だが、政権基盤の弱い野田首相が命脈を保つために人事権を駆使しているということだろう。いきおい、政策実現よりも、年功序列や論功行賞が目立つ人事となった。野党からは「入閣待望組の在庫一掃セール」(みんなの党・渡辺喜美代表)、「思い出づくり内閣」(国民の生活が第一・東祥三幹事長)といった痛烈な批判の声が上がった。そんな中で注目されたのが「金融担当相人事」である。内閣改造にあたっては、国民新党との連立継続が早々に決まり、閣僚ポストを一つ割り振ることで合意した。野田首相は自見庄三郎代表に対して郵政改革担当相を打診、入閣を求めた。ところが、自見氏はこれを拒否、従来どおり金融担当相を兼務することを要求したのだ。周知の通り、国民新党は郵政民営化反対を旗頭にしてきた政党である。郵政 ………
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