「反原発」の経産相の足元を見る産ガス国がそっぽを向き、経産省が仕掛けた国際会議は水の泡。
2012年11月号 BUSINESS
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故後、日本は運転停止した原発に代わり、液化天然ガス(LNG)を燃料とする火力発電頼みが続いている。このために強いられているのが高値でのLNG輸入だ。経済産業省は価格引き下げを狙うが、空回り気味で壁は厚い。「LNG市場は大きな転換点にある。アジアのLNG価格は高いが、その合理性は失われている。生産者、消費者双方に望ましい市場を考えるべきだ」――。枝野幸男経済産業相は、9月19日に都内で開かれたLNG産消会議でこう訴えた。日本のLNG輸入価格は100万BTU(英国式熱量単位)当たり16~18ドル程度に上昇している。北米の天然ガス価格の約3ドルより6倍も高く、「ジャパンプレミアム」と呼ばれる。原発事故以来、地盤沈下が続く経産省が久しぶりに積極的に仕掛けた初めての国際会議で、経産相は意気込んでいた。会議に参加したのは、LNGを消費す ………
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