赤字転落「竹中工務店」の先行き不安

「関西の大型案件」は採算度外視。震災特需も出遅れる。在任32年の竹中統一社長の弱点。

2012年11月号 BUSINESS

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10月3日、大阪・梅田のJR大阪駅北口で工事が進んでいる大規模再開発事業「グランフロント大阪」の報道陣向け見学会が開かれた。事業者を代表して三菱地所常務執行役員の林総一郎が「2013年4月下旬の街開きに向け、関西が元気になるようプロジェクトを通じて貢献したい」と述べる一方、施工者を代表して竹中工務店の総合事務所長、中尾和昭が「現在約5千人の作業員が工事に携わっている。安全第一で竣工を目指す」と挨拶した。グランフロント大阪は「大阪最後の巨大開発」といわれる旧国鉄梅田貨物駅跡地(約24ha)の再開発事業のうち、先行開発地域に指定された約7haの敷地に地上38~48階建ての超高層ビル4棟(総延べ床面積55万6700㎡)を建設する。確かに巨大開発だが「関西が元気になるプロジェクト」とは言い難い。06年に鳴り物入りで実施された事業コンペで三菱地所など12社のコンソーシアムが落札 ………

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