「粉飾ハンター」が明かす実例と極意

『不正会計 早期発見の視点と実務対応』

2012年12月号 連載 [BOOK Review]

  • はてなブックマークに追加

FACTA発行人の阿部重夫がブログで「『粉飾ハンター』の異名を持つ」と紹介したことが大きかったという。「すっかり『粉飾ハンター』が定着してしまって」と宇澤亜弓氏はしきりに照れた。短く刈り込んだ髪型は今でも「捜査官」スタイルだが、冷静沈着な語り口は公認会計士のそれである。関西学院大学法学部を出て会計士試験に合格、大手監査法人で監査などを担当、関学大学院の会計監査の名門、平松一夫研究室でも学んだ。ところが、その後の経歴は多くの会計士と大きく異なる。警視庁で「財務捜査官」となり、捜査二課で企業犯罪の捜査に携わったのだ。バブル崩壊期に企業の不正事件が頻発したが、決算書が読める捜査官などほぼ皆無。専門家を登用するためにつくられたポストだ。次いで証券取引等監視委員会で「主任特別調査官」などを務めた。決算書から粉飾など不正会計の臭いをかぎ、事件の端緒を掘 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。