かんぽ支払い漏れに心中複雑悪夢に怯える生保業界

2013年1月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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日本郵政グループのかんぽ生命保険が、2007年10月の民営化以降に請求のあった保険金のうち、約10万件に支払い漏れの可能性があることが発覚した。追加支払いは100億円に上り、同社が申請している学資保険の商品改定の認可にも影響を与えている。新規業務の認可をめぐりかんぽ生命と対立している民間の生命保険業界は、願ってもない敵失に小躍りするかと思いきや、関係者の心中は複雑だ。生保業界では、05~07年にかけて、ほぼ全社で支払い漏れが相次いで発覚。01年度からの5年間を調査した結果、悪質な不払いも含めて業界全体で件数は135万件、金額は973億円に上り、業界の権威は地に堕ちた。生命保険協会は07年6月に、保険金支払いの自主ガイドラインを改正。各社は多額のシステム投資や人員配置の見直しを行い、支払い態勢を強化してきた。ところが、今回かんぽ生命で問題になったのは、特約を支払わ ………

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