不可思議な「横浜新港倉庫」株の売却劇。創業者に連なる元特許庁長官に「口利き」疑惑。
2013年1月号 BUSINESS
1世紀近い歴史を誇る横浜市の老舗の倉庫会社「横浜新港倉庫」を経営する名門一族で5年前、経営権をめぐる骨肉の争いが勃発。その帰趨のカギを握ったのは、経産省キャリア官僚の天下り先「東京中小企業投資育成株式会社」(東京投資育成)だった。新港倉庫の少数株主に過ぎなかった創業者の長男の家系にここが一方的に加担したため、紛争は一気に決着。保有する新港倉庫株を極めて安価で長男家の一派にまで譲渡するなど、不可思議な動きを見せている。
1918年に設立された横浜新港倉庫は、横浜市の本牧ふ頭や大黒ふ頭に6カ所の倉庫を抱える、非上場の倉庫会社。明治中期に横浜市で銀行業を始め、神奈川県会議員や貴族院議員を務めた左右田金作の息子の養子 ・棟一(68年に死去)が、39年に株式を取得して社長に就任。それまでの協同組合的な倉庫業から営業的な倉庫業に改めた。社長と会長がともに代表 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。