「日帰りでもいい。オバマ会談をセットしてくれ」と外務省に厳命したが、米政権は様子見。あっさり断られてしまった。
2013年2月号 POLITICS [首脳外交にご祝儀なし]
外務省が早くも音を上げている。安倍晋三首相から直々に飛んでくる矢継ぎ早の指示・催促に応えきれず、省ぐるみで言い訳作りに汲々としている有り様だ。始まりは昨年12月、まだ衆院選挙期間中のこと。安倍氏から密命が伝えられた。「16日の投開票が終わったら、26日に特別国会で首班指名を受ける前に訪米したい。組閣・自民党役員人事は開票日から2、3日で終える。クリスマス前の週末にかけて、日帰りでもいいからオバマ米大統領との会談をセットしてくれ」外務省は仰天した。すでに自民党の大勝は予想され、安倍氏の次期首相復帰は確実だったものの、正式就任前に「首脳」会談を行うなど外交の原則から言ってあり得ない。もちろん、安倍氏もそこは百も承知。だが、常識破りこそは「電撃外交」の肝でもある。吉田茂以来の「再登板総理」としては、出だしから格の違いを演出したい。安倍氏本人に人気がな ………
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