バブル崩壊で今やじゃぶじゃぶ。代替技術や鉱山権益にバラまいた血税1300億円が、水泡に帰しかねない。
2013年2月号 BUSINESS [焼け太り経産省]
2012年晩秋、レアアース(希土類)をめぐる“奇妙”な記事を日本経済新聞、朝日新聞、産経新聞などの主要紙がこぞって掲載した。世界の産出量の9割以上を占める中国の対日輸出が激減し、現地のレアアース業界が操業停止に追い込まれているという。腑に落ちないのはその理由だ。日本の官民挙げた使用量の節減、代替品の開発、中国以外からの調達などの対策が奏功したというのである。同年11月5日付の日経社説は次のように絶賛した。「中国からの輸入量は10年に比べて半減し、輸入に占める中国の割合も8割から5割に低下する見通しだ。日本の力を結集すれば短期間で成果を引き出せる証しであり、関係者の努力を評価したい」この手の美談には裏があるものだ。代替技術の実用化や調達先の新規開拓には長い年月がかかるのが常識。2~3年で劇的な成果が出るのはむしろ不自然である。
本誌が調査すると、案の定 ………
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