総選挙は「生活優先」で躍進したが、隣国シリアは崩壊寸前で、ネタニヤフが空爆を敢行。
2013年3月号 GLOBAL
「アラブの春」が始まり、民主主義の期待が膨らんでから約2年経ったが、イスラエルと国境を接する国々は一段と深刻な危機に落ち込んでいる。イスラエルが気を揉むのは、周辺国が国内の権力闘争から国民の注意を逸らす身代わりに、イスラエルを巻き込むのではないかという懸念だ。 北の隣国シリアは目下、イスラエルにとって直に危険な国となっている。国連によれば、内戦による死者数は6万人を超えた。崩壊しかけているバッシャール・アサド政権が、権力維持を狙い一か八かで化学兵器を使用するかもしれない。無政府状態に陥った場合でも、イスラム過激主義勢力が化学兵器を入手し、イスラエルに攻撃を仕掛ける可能性もある。そうなれば、イスラエルは大規模報復措置に出るだろう。
シリアの脅威が強まったのは、イスラエルがシリアの首都ダマスカス近郊の軍事施設など複数の標的を狙った空爆を敢行 ………
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