「マルチの教祖」中川博迪が復活

金融庁に睨まれたアイリオ生命を楽天に売り払い、返り咲いたカリスマの目論見。

2013年3月号 BUSINESS

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1998年から連鎖販売取引、いわゆるマルチ商法で「無認可共済」(根拠法のない共済)を募集して、ピーク時には数十万人もの会員数を誇ると言われた「エキスパートアライアンス」(EXA、東京・中央区)。しかし、2005年の保険業法の改正により、無認可共済は06年4月から金融庁の監督下に置かれ、生命保険と同じ契約者保護ルールが導入されたため、EXAの創業者で経営の全権を握る社長(当時)の中川博迪(ひろみち)(71)は共済事業を「アイリオ生命保険」として独立させ、形の上では06年6月に経営の一線を退いた。だが、その後も大株主としてEXAの実権を握り続けた中川は12年9月、保有していたアイリオ生命の株式を、同生命の資本業務提携先の楽天グループにすべて売却。そのわずか2カ月後の同年11月、何とEXAの会長兼社長として表舞台に返り咲いたのだ。一部で細々と再開されている無認可共済に再び乗り ………

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