性懲りもなく「産業構造改善」のお題目で敗者救済プラン。だが、所詮は絵に描いた餅で、ババつかみに終わる。
2013年3月号 BUSINESS [「勇み足」経産省構想]
アベノミクス「三つの矢」の本格的な主戦場となる成長戦略。民間を後押しする政府関与の美名にかこつけて、斜陽製造業を「国有化」する動きが頭をもたげてきた。発端は安倍政権発足早々の12月31日。日本経済新聞朝刊が1面トップで「公的資金で製造業支援 資産買い取り1兆円超」という記事を載せた。電機メーカーなどの競争力を強化するため、新たに産業競争力強化法(仮称)を制定して民間リース企業と共同出資で官民共同の特別目的会社をつくり、工場や設備を買い入れて「次世代の成長基盤固めにつなげる」とあった。ご丁寧にも「技術革新が速い半導体や液晶パネルをつくる企業が手元資金を増やし、機動的に新たな設備投資をできるように」と書いてあって、誰でもイメージできる。ルネサスとシャープである。そして1月23日。午前8時半から1時間余、首相官邸4階大会議室で開かれた政府肝いりの産業競争 ………
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