習近平のキャンペーンに怯える地方が過剰反応。吊るし上げやら事故隠しやら迷走状態。
2013年3月号 GLOBAL
中国共産党の習近平(シージンピン)総書記が人気取りのためにぶち上げた「反腐」(腐敗浄化)が、早くも迷走状態に陥っている。1月22日、北京で開かれた党中央紀律検査委員会の全体会議で、習は400人以上の高級幹部を前にこう檄を飛ばした。「トラとハエ(高級幹部と基層幹部)を同時に叩き、党幹部の紀律違反や違法行為を断固として取り締まる。さらに、民衆の身近にある不正や汚職を適切に解決しなければならない」しかし、腐敗の毒はとっくに党全体に回っている。清廉な幹部など、ほとんどいないのは公然の秘密。最高指導者の習が反腐を叫べば叫ぶほど、地方政府のレベルでは発覚や処罰を逃れようと策を弄する。その結果、汚職を告発しようとする市民への弾圧や、重大事故などの不祥事を隠蔽する動きが強まり、皮肉にも腐敗が一段と悪化しているのだ。
1月9日、ネット上で腐敗官吏の告発を呼びか ………
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