2013年3月号 DEEP
政府系金融機関の商工組合中央金庫は東日本大震災でダメージを受けた中堅・中小企業への支援に力を入れている。震災関連の危機対応融資の実行額は震災直後の11年3月から12年9月末までの累計で1兆9千億円を突破。商工中金の関係者は「この融資が復興の原動力となった」と誇らしげだ。しかし、地方銀行からは「商工中金こそ民業圧迫の最たるもの」と悪評が絶えない。「あのビジネスモデルに難がある」と口を揃える。08年秋のリーマン・ショックで世界経済は減速を強いられ、日本の中小企業は深刻なダメージを受けた。民主党と国民新党を与党とする前政権は09年末に中小企業金融円滑化法を施行し、金融界に中小企業の借金の「塩漬け」を命じた。その円滑化法も13年3月末に期限切れを迎え、膨れ上がった融資(事実上の不良債権)をどのように処理するか、100を超える全国の地銀・第二地銀が頭を抱えている。 ………
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