東証、大証両社長が半年でクビになった理由

2013年6月号 BUSINESS

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少子高齢化が日本の企業社会にもたらした災禍は、さしたる能力も無い年寄りが権力にしがみ付く「老害」である。日本取引所グループ(JPX)が来月実施する役員人事はその典型だ。JPXは、東証、大証を子会社として傘下に置く。その最高経営責任者(CEO)斉藤惇は73歳。慶大卒業後、野村証券に入り、非主流の国際畑を歩み副社長で退任した。産業再生機構社長に起用されて名を上げ、07年に東証社長就任。大証との統合に伴い、13年1月からはJPXのトップに君臨する。バブル崩壊後、企業社会では主流派がパージされて人材枯渇の時代に入り、凡庸な斉藤は実に幸運なサラリーマン人生を歩んできた。兜町では、「人望がないから、統合を花道に勇退」と予想されていたが、4月末の取締役会で本人は厚かましくも居座りを決めた。それどころか、斉藤は東証・岩熊博之、大証・藤倉基晴の両社長を就任わずか半年でクビに ………

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