社会保障国民会議が「岩盤」に穴

集中審議で医療・介護制度改革の「青写真」が鮮明に。5年に及ぶ紆余曲折の論議を無駄にするな。

2013年6月号 BUSINESS [「あるべき医療・介護」の道筋]

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日本の高齢化がピークにさしかかる2025年を見据えた医療・介護制度改革の「青写真」が、ようやく姿を現し始めた。政府の「社会保障制度改革国民会議」(清家篤会長=慶應義塾長)は8月21日の設置期限までに、社会保障制度(医療、介護、年金、少子化対策の4分野)の改革の方向性を示した報告書をまとめる。それに先立つ計4日間にわたる集中審議で見えてきた医療・介護分野の改革の方向性は、主に利害関係者で構成された厚生労働省の各種審議会では困難だった課題の解決につながる画期的なものだと言える。改革の方向性は概略、次のようなものだ。〈多額の赤字で存続が危ぶまれている市町村運営の国民健康保険(国保)を、都道府県による運営に切り替える。その際、健康保険組合や協会けんぽなど各保険者による高齢者医療への分担額見直し(負担能力の多寡に応じた総報酬割導入)の過程で生まれた財源を ………

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